血管外来について
近年、生活習慣病の増加に伴い、重大な合併症である動脈硬化の進展は全身の重要臓器の虚血性障害(脳血管障害、狭心症、心筋梗塞、腎不全など)を引き起こします。
閉塞性動脈硬化症と診断された受療者様の5年生存率は、約70%で、この数字は同年齢層である70歳男性の平均死亡率の2.2倍にあたり、更に下肢の疾患を合併した場合(安静時疼痛や潰瘍) 5年生存率は約40%まで低下すると言われています(生命予後は悪性腫瘍なみとされています)。
最近の医療の進歩に伴い、進行してしまった動脈硬化に対しても 早期発見・早期治療がより重要であります。当院では、最新の超音波診断装置をそろえ、専門に修練された技師が検査にあたり、非侵襲的に多くの血管に関する診断をしております(バスキュラー・ラボ)。
さて、この度、血管外来と称して、血管病の専門外来を開設させていただくこととなりました。
- 高血圧、高脂血症、糖尿病等の生活習慣病があり、動脈硬化の 評価を行いたい場合
- 狭心症や心筋梗塞が疑われる、あるいは、既往があり、全身の動脈硬化の評価を行いたい場合
- 脳梗塞の既往があり、全身の動脈硬化の評価を行いたい場合
- 動脈硬化によると思われる足のしびれや、疼痛、跛行、潰瘍などがある場合(下肢動脈閉塞性動脈硬化症の疑い)
- 多剤を使用しても、十分な降圧が図れない場合、あるいは、最近急に血圧のコントロールが悪くなってきた場合(腎動脈狭窄の疑い)
- 足のむくみがあり、深部静脈血栓症が疑われる場合
このような受療者様がいらっしゃいましたら、是非、北光記念クリニックの血管外来をご利用いただき、受療者様のより良い診療に役立てていただければ幸いです。